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きもの用語辞典

索引:「き」

生糸(きいと)

蚕のつくった繭から採った繊維で、未精錬の絹糸のこと。
生糸(きいと)画像

生織物(きおりもの)

生糸を精練せずに生のまま織った絹織物。練り織物対語。

生絹(きぎぬ)

生糸(きいと)を織りあげたままの絹織物。ごわごわしたかたい触感があり、突っ張った衣服となる。

桔梗文(ききょうもん)

植物文様の一種。その清楚さと優美さから、古来、広く好まれた文様である。単純明晰で、初秋を思わせるこの文様は、江戸時代中期から、現代にいたるまで、浴衣には必ず登場する文様となった。

生紗(きしゃ)

生糸で織った紗。紗は捩り織りの一種で、経糸2本で緯糸をからめた組織。生紗はかたくさらさらした感触で、張りがある。

擬紗(ぎしゃ)

紗織りに類似の外観をあらわした織物。

着尺(きじゃく)

きものを仕立てるための一枚分の布地。普通、幅37センチ・長さ12.5メートルを一反として織り上げたもの。

被(きせ)

和裁に用いる技法の一つで、縫い目がはだけて糸が表に見えたりすることを防ぐもの。

着丈(きたけ)

きものの後ろ中央にある衿つけ位置より裾なでの丈をさす。

亀甲絣(きっこうがすり)

絣柄の一つ。亀の甲羅(こうら)と似ているのでこの名がある。幾何学文様としては最も古く中国では漢代(BC202〜AD220)にこの図があるという。わが国では正倉院や有職(ゆうそく)文の錦(にしき)にこの文様がある。この亀甲絣で織り上げたものが亀甲絣で、結城(ゆうき)、大島、上布、薩摩絣、久留米絣などがある。とくに男物着尺のなかでははなはだしく手間のかかる小絣である。

亀甲文(きっこうもん)

六角形を亀の甲羅に見立てた文様。単独で散らし文様風にあらわすが、多くは連続させて割付文様とし、亀甲繋(つな)ぎ文とする。内部に花菱(はなびし)などをおさめるのがつねで、入子菱状に二重、三重亀甲とするものが多い。『東大寺献物帳』にしばしば並亀甲錦の名がみえ、平安時代の絵巻(「伴大納言絵詞」「吉備大臣入唐絵巻」など)には盛んに見いだされる。また有職(ゆうそく)文様としても代表的なもので、とくに唐衣(からぎぬ)では、二陪(ふたえ)織物、浮き織物に欠くことはできない。遺品では近世初頭の<亀甲花菱文様縫箔(ぬいはく)打掛(伝秀吉北政所料)>が著名。染織文様として伝統ある文様ながら、一種のかたさを特色とするためか、近世では能装束や絞り染めなどを除いてあまり用いられなかったようである。
亀甲文(きっこうもん)画像

吉祥文(きっしょうもん)

めでたい慶賀の意味をもつ文様。中国では馬王堆(まおうたい)漢墓出土の染織品に長寿繍(ちょうじゅしゅう)がみられ、同墓棺(ばかん)の表面に竜、虎、朱雀(しゅじゃく)、鹿、仙人など祥瑞(しょうずい)の文様があらわされた。わが国でも中国にならって正倉院宝物には鳳凰(ほうおう)などのほかに、さらに西域の吉祥文である葡萄(ぶどう)唐草文が併用されているのをみる。平安時代に年中行事が定まるに伴って和様の吉祥文が新たに完成する。松、鶴、菊花などが代表的なもの。その後もその伝統によりながら各時代の様相を示すが、江戸時代には最も多様をきわめ、小袖模様はほとんどなんらかの意味で吉祥の気分を秘めている。とくに几帳や御所車、檜扇(ひおうぎ)など、平安朝を意味する対象が吉祥文として多くとり上がられているのに注目される。

着流し(きながし)

男物の羽織や袴をつけない姿をいう。

衣(きぬ)

広義には衣服、着物。身にまとうものの総称。古代では上半身に着用する衣服をさし、男子は衣褌(きぬばかま)、女子は衣裳(きぬも)の二部式服装であった。平安時代以降は、絹の広袖のきものをよび、装束の襲(かさね)のいちばん表を<表着(うわぎ)の衣>、いちばん内側の裏をつけないものを<単(ひとえ)の衣>、その間に重ねて着るものを<内着(うちぎ)の衣>といい、通常は<表着><単><内着>と略していう。内着のことを<衣>とだけよぶことも多く、その数によって五つ衣(ぎぬ)、三つ衣などともいう。鎌倉時代以後、内着の数が五つに定着すると、内着(袿)を五つ衣ともよんだ。

絹糸(きぬいと)

絹繊維からつくられる糸の総称。製糸によって連続繊維のままでつくられる生糸(きいと)、練り糸、短繊維に切ってからつくる紡績絹糸(絹紡糸)、また真綿から繊維を引きだしてつくる紬(つむぎ)糸がある。また、使途により絹ミシン糸、絹縫い糸(絹小町糸)、縮緬(ちりめん)糸、御召糸、絹刺繍糸などがある。狭義には絹紡糸のことのみをさす。

衣ずれ(きぬずれ)

きものを着て体を動かすときに発する布のすれ合う音。

衣裳(きぬも)

わが国上代の女子服装。衣は上衣、裳は下衣で二部式構成であることを示す。

黄八丈(きはちじょう)

八丈島に伝わる草木染めの絹織物。島に自生する植物の煮汁で黄色、鳶色、黒に染められた糸を平織りまたはあや織りに織り、縞模様や格子模様を作ったもの

木目込み(きめこみ)

押絵の一種。綿などを入れずに、布地を平らに張りつけたもの。

脚絆(きゃはん)

脛から下を覆い保護するもの。室町時代には遠出、旅に脛が見えるのは礼を欠くこととして、脚絆をつけることが武市のたしなみとなった。

生平(きびら)

漂白しない麻糸で織った織物をいう。張りがあるので夏の男物や染帯などに用いられる。

着裄(きゆき)

子供物の和服に使う言葉であり、肩揚げをして、実際に着るときの裄をいう。

九寸帯(きゅうすんおび)

帯幅が鯨尺で九寸(34センチ)、長さが一寸三寸(3メートル90センチ)くらいの、女性の帯地の総称。

京帯(きょうおび)

お太鼓と胴回りが別々になった帯のことで文化帯、軽装帯ともいう。

経帷子(きょうかたびら)

経文を書いた単(ひとえ)の衣で、死者に着せる。

京染め(きょうぞめ)

京都で染められた染物の意味。古代より外来の技術が取り入れられ、そのうえ染物に水は欠かせないが、京都を流れる鴨川は水質がよく、染め色が鮮やかで、そのために京染めは上等の染め物を意味する。

強撚糸(きょうねんし)

撚り数が多い撚糸(ねんし)をいう。撚り数が多いほど縮む性質があらわれるので、縮緬、御召、縮み、クレープなど、表面にしぼのある織物の織り糸は強撚糸である。縮緬糸はセリシンが付着している生糸(きいと)を用い、御召糸は生糸を精練した練り糸を用いる。いずれも1メートル当り3000回以上撚りをかけた強撚糸である。

切継ぎ(きりつぎ)

色や模様の異なる二種類以上の裂を接ぎ合せて、一つのものに仕上げる方法。

切付け紋(きりつけもん)

無地のきものや羽織に、同地質の別裂に紋を描いたものを切り抜き、張りつけて、まわりを糸でとめたもの。張付紋ともいう。

切袴(きりばかま)

袴の武が足首までのもの。小袴(こばかま)ともいう。

錐彫り(きりぼり)

江戸小紋の型紙を作る技法の一つで、半円形の刃先の彫刻刀を回転させ細かい孔をきざみ、霞、鮫小紋などの文様を彫り込む技法。

桐生織物(きりゅうおりもの)

群馬県桐生市で生産される織物の総称。京都の西陣とともに織物の総合産地として有名である。

裂(きれ)

布帛(ふはく)の裁残り、残欠をいう。江戸時代以前は「切」の字を主に用いた。

金糸(きんし)

金箔や金色の金属箔を、絹糸や綿糸に巻きつけた糸のこと。また、金箔を細く切断して絹糸などに撚り合わせた糸もこれに含まれる。

禁色(きんじき)

平安時代、天皇の御服の色、あるいは高貴の人の服色を、一般臣下が着用することを禁ずる制をいう。

錦繍(きんしゅう)

錦と繍のことで、あわせて最高級の絹織物をあらわす。

金太郎(きんたろう)

子供用の腹掛け。五月人形の足柄山金太郎が掛けていたことから「金太郎さん」といわれるようになった。

金茶(きんちゃ)

黄色みの強い橙(だいだい)色。または赤みの強い白茶色。濃淡の差があり、色相に幅がある。

巾着(きんちゃく)

口もとに紐を通して縫い絞った形の袋物。

金箔(きんぱく)

金をたたきのばしてきわめて薄い紙状にしたもの。

金襴(きんらん)

紙に漆で金箔(きんぱく)を接着し、それを細く裁断した平金糸、および絹糸を芯にして金箔を巻きつけた撚(よ)り金糸を糸同様に扱って織った織物の総称。唐末および宋初代に始まったと推測されるが、宋・元の時代に盛行した中国固有の織り技法で、中国では織金(しょくきん)と称した。日本にははじめ仏具、袈裟(けさ)として伝来したが、茶道では真行草の形式のなかで行の裂(きれ)として扱われ、書画の表装裂などに用いられ、今日多くの優品が残されている。


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