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きもの用語辞典

索引:「こ」

笄(こうがい)

女性の髪飾りの一種。もともと男女が頭髪をかき上げるのに用いた。

工芸染色(こうげいせんしょく)

機械製品の染織品に対して、美しさを目的とした染めものをいう。手作業によるものが多く、高級品である。

後見結び(こうけんむすび)

女帯の、帯結びの一つ。日本舞踏の舞台で着流し姿のときの結び方。

交織(こうしょく)

絹と木綿、絹と化学繊維などを混ぜて織るもの。

更生染め(こうせいぞめ)

古くなって色があせた染め物を、無地あるいは模様染めに染直すこと、および染め直したもの。

小袿(こうちぎ)

唐衣に次ぐ女房装束。袴、単衣、重ね袿、小袿をもって構成される。

光琳小袖(こうりんこそで)

江戸時代中期の画家尾形光琳(一六五八〜一七一六)が江戸の豪商、冬木家の内義のために筆をとった「白絖(ぬめ)地秋草文様描絵小袖」をさす。別名「冬木小袖」ともいい、白の繻子(しゅす)織り絹布に墨と淡彩で秋草を散らし描きした小袖で、江戸の粋にも通じ、今日の無線友禅の祖といわれる。

光琳風(こうりんふう)

江戸中期の画家尾形光琳(一六五八〜一七一六)のはじめた蒔絵(まきえ)などの画風。光琳は京都の富裕な呉服商、雁金屋の次男として生まれた。雁金屋は後水尾天皇の中宮、東福門院の御用達をつとめるほどの名家であった。幼少より衣装文様の中で育った光琳は、蒔絵においても卓抜した意匠を生み出し、輪郭の豪放さにおいて類をみない独自性をうち出した。

光琳文様(こうりんもんよう)

江戸時代中期の画家尾形光琳(一六五八〜一七一六)は衣装に自ら描絵文様をほどこしたり(「白絖(ぬめ)地秋草文様描絵小袖」)、香包みや絵付陶器など工芸品にも意匠の筆をとった。その画風は特色があり、宗達の画風を受け、豊かな気品にみち、柔らかく装飾的でいわゆる琳派の祖となる。その後、独特の作風は一般に喜ばれ、工芸意匠としては、とくに衣装文様に流行した。その遺品は少ないが、光琳文様の<ひいなかた本>が多数現存する。『当風美女ひなかた』(正徳五年刊)は光琳在世中の出版で、作者不明ながらとくに重要。以後享保・元文(一七一六〜四〇)期に盛んに刊行される。文様の特色は、雛形(ひながた)本では線描であらわされるが、花鳥などさまざまの素材をとり上げて友禅染や刺繍であらわす場合には、いわゆる付立て描きによる没骨(もっこつ。東洋画における描法の一つ)調の柔らかな仕上げになることが予想される。

小掻巻き(こかいまき)

夜具の一種。夜着よりも小ぶりのくつろぎ着で防寒用にもなる。

極鮫(ごくざめ)

小紋の一つ。小紋(小柄の模様)の小さいものを鮫(小紋)といい、さらにこれよりも細かいもの。極(ご)く小さなという意味を冠して極鮫の名がある。針の穴くらいの模様がいちめんに並ぶ。

小口袴(こぐちばかま)

天皇が内々のときに召される袴。

石持ち(こくもち)

紋を後から入れられるように、丸い紋の形を白抜きにして、染め残したものをいう。

御祭服(ごさいふく)

天皇が大嘗祭、新嘗祭のときに召される服。

越(こし)

緯糸を数える単位。本数のこと。

腰揚げ(こしあげ)

きものの丈を腰のところで縫い摘んで調整し、着丈を合わせること。

腰板(こしいた)

袴(はかま)の後ろ腰に当たる台形の部分をいう。腰板の芯は始めは薄板を使い、これを共裂で包んだので腰板の名がある。今日では、板目紙(半紙または美濃紙を張り合わせた厚い紙)を多く用いている。

腰切り(こしきり)

農山漁村で用いられる仕事着。丈が短いところから「やまじばん」、あるいは「みじか」とも言われる。

腰紐(こしひも)

きものを着るとき形を備え着くずれしないように、あるいは、御端折りをつくるために結ぶ、幅のせまい紐のこと。

腰箆(こしべら)

袴がずり落ちないよう帯にはさみ込むための長さ8センチ程度の箆のこと。

御所染め(ごじょぞめ)

徳川時代初期、御所で好まれた染め物の意。高貴な染め物で
官女などが賜って着用したと伝える。

御所解文様(ごしょどきもんよう)

小袖の染め模様の一種。公家生活の周辺にあるものを題材としたもの。小袖や打掛に、友禅に?(ぬ)いを加えて描かれた、御殿、館、欄干(らんかん)、御所車、几帳(きちょう)、冠、檜扇(ひおうぎ)などに四季の花卉(かき)や枝、山水を配した模様をいう。

豆汁(ごじる)

生の大豆を見ずに浸してふやかしてからすりつぶし、布に包んで絞り出した乳状の液のこと。
染液のにじみ止めや染料の染付きをよくするため、友禅の色差しや引染めに用いられる。

小袖(こそで)

日本の伝統的な衣装で、平安時代の中頃に誕生したとされる、現在のきものの元になった衣服。

小裁(こだち)

子供用和服の裁ち方の名称。長着、ちゃんちゃんこ、襦袢などに応用。

鏝(こて)

和服裁縫用の「こて」は、布の細部に折目をつけたりしわを伸ばすためのもので、金属製の厚板と柄から成り立つ。

小直衣(このうし)

狩衣に襴をつけたもの。平安時代末期より上皇、親王を始め大臣以下の人たちまでが用い、江戸末期には堂上家の人たちまでが用いた。

木の葉染め(このはぞめ)

手芸の染め技法の一つ。木の葉に染料をつけ、布の上に置き、押しつけて染料を葉の形につける技法。

コハゼ(こはぜ)

足袋・脚袢などの合わせ目を留めるのに用いる爪型金具。

小幅(こはば)

並幅ともいう。昔ながらの着尺地の幅で、鯨尺で九寸五分(約三六センチ)の幅のもの。

呉服(ごふく)

呉服には?一般に織物の総称、?麻や木綿の織物が太物というのに対して絹織物の総称、の二通りの意味があり、その語源は中国華南の呉の国から来た織工を呉服(くれはとり)といったことによるといわれる。その後、呉の国の意味から離れて中国風の織物の総称となって、さらに絹織物の全体をさすようになった。平安時代には貴族の衣服として発達し、麻や木綿の織物に対してぜいたくなものとなった。室町時代には呉服屋もでき、江戸時代にいっそう発展し、現代でも和服の重要な要素を占めている。

小袋帯(こぶくろおび)

半幅の袋帯のこと。普段の帯幅は、鯨尺で八寸(約30センチ)であるが、半幅帯は四寸(約15センチ)である。

小振袖(こふりそで)

振袖は女性の長着の袖の一種で、袖丈の長いものをいう。その袖丈の長さによって、大振袖、中振袖、小振袖に分けられる。大振袖は袖丈1メートル以上、中振袖は76センチ以上1メートルまで、小振袖は普通の袖丈の訪問着である。振袖は、女児と未婚女性の着る晴れ着であり、その代名詞となっている。

胡粉(ごふん)

白色顔料の一つ。主に貝殻を焼いて製するもの。主成分は炭酸カルシウム。単独で、あるいは膠やカゼインなどと混ぜて、友禅染の仕上げなどに用いる。

小町系(こまちいと)

木綿の手縫い糸の一種。ガス炎の中に通してけば焼きをするので、艷のある細めの糸で、金巾(カナキン)、唐桟(とうざん)など上等の綿布を縫うのに用いられる。

細結び(こまむすび)

糸やひも類を結ぶ最も基本的な方法をいい、また結んだ状態の名称である。<駒結び><高麗(こま)結び>の文字をあてる。丈夫な結び方といわれてはいるが、ひもの材質や太さが著しく異なるときは、この結び方も必ずしも丈夫ではない。真(ま)結び、本結び、男結びともいう。

駒絽(こまろ)

駒撚り糸をもちいて、絽組織に織った夏物。

子持ち縞(こもちじま)

やや太い縞のそばに細い縞を配した縞柄。

子守り半纏(こもりばんてん)

幼児を背負った時、その上から着る半纏をいう。おぶった子供の庇護と、防寒を兼ねたもので、綿を厚めに入れる。

小紋(こもん)

元々は、小さい紋様を布地いっぱいに型染したもの。ただし現在では、文様の大小にかかわらず、型染の着尺地の総称として使われることが多い。

衣更え(ころもがえ)

季節に応じて衣服を替えること。江戸時代では冬に綿入れ、春秋に袷(あわせ)、夏に単衣(ひとえぎぬ)、盛夏に帷子(かたびら)というように四季の変化に準じて日を定め、いっせいに着替えた。寒暑の差の大きい日本では近年まで重要な衣服管理法であった。古来から引倍木(ひへぎ)といって、一枚の着物を綿入れから単衣の重ね着によって調節することが人々の間で行われていたが、平安時代に宮廷儀礼の世界の中に年中行事として組み込まれた。滋野貞主(七八五〜八五二)の提唱した四月と十月の朔日(さくじつ)の儀に始まるという。後世、小袖中心の時代となって衣更えは武家服制から庶民にまで及んでいった。明治以後、洋服でも制服の中に組み込まれ、今日さえ衣服選択に残っている。

呉絽(ごろ)

江戸時代の始め頃、オランダから輸入されたラクダ毛、山羊毛、羊毛等の梳毛織物をさす。

強装束(こわしょうぞく)

装束構成法の一種。糸に撚りをきかせ、かたく織った裂を糊で強く張って、全体に張りのある直線的な姿態を構成する装束。

褌(こん)

内袴、したばかま、さるまたの意味で、一般に袴に襠をつけたものをいう。

金剛金襴(こんごうきんらん)

名物裂(ぎれ)の一つ。能楽家金剛家に伝来するもので、秀吉より拝領したと伝えられる。藍、紅、白茶、白、浅葱(あさぎ)など七色を一組とした間道(かんとう)を組んだ上に入子菱(いれこびし)の地紋を織り込んだもの。明るい配色と金箔(きんぱく)糸による地紋の豪華さは中国明代初期のもので、同時に秀吉の趣味をうかがわせる。

袞竜の御衣(こんりょうのぎょい)

天皇が即位式、あるいは元旦の朝賀(ちょうが)に着る大礼服。

婚礼衣装(こんれいいしょう)

男女の結婚式に用いる礼装。現在は和装の場合、男性は黒羽二重の紋付羽織に仙台平(せんだいひら)の袴(はかま)、女性は角隠しの打掛姿、洋装の場合、男性はモーニング・コート、女性は白のウェディング・ドレスが代表とされている。日本では妻問い婚時代には特別のものはなく、互いにちょっとした晴れ着程度だったが、嫁入り婚となり儀式そのものを重視するようになると、そのための衣装を着るようになった。男性は一般にその時代時代の正装であるが、女性は室町末期ごろから白無垢(むく)の打掛姿で、被衣(かずき)、のちに綿帽子、明治以降は角隠しをかぶった。白無垢の採用から色直しがおこる。しかしこうした特別な衣装は、町なかに住む人やゆとりのある人たちのもので、農民や貧しい人たちの間ではこざっぱりとした普段着に風呂敷包みといったことも珍しくなかった。洋式のウェディング・ドレスがはじめて用いられたのは明治からである。

コーマ

綿織物の一つ。高度に精練された木綿糸である、コーマ糸を用いて織った浴衣地のこと。


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