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きもの用語辞典

索引:「さ」

裁縫(さいほう)

衣服を仕立てるために、布を裁ち、縫い合わせること。和装裁縫(和裁)と洋服裁縫(洋裁)とを含んだ言葉である。明治時代に洋服裁縫の技術が輸入され、従来の裁縫と違う仕立て方であるところから、これを洋裁とよんだが、これに対して従来の和服裁縫を和裁というようになった。そのため、現在でも単に裁縫というと、和裁のことを意味することが多い。

裁縫台(さいほうだい)

裁縫をするための作業台で、仕立て台ともいう。従来の和裁用は幅45cm、長さ170cm〜180cm、厚さ3cm、脚の高さ20〜25cmぐらいの裁ち板を用いたが、今日では、専門家のほかは洋裁用の裁縫台を兼用することが多い。

裁縫箱(さいほうばこ)

裁縫用の小物を入れる箱である。和裁用では針箱、最近では和針箱という。桑(くわ)、檜(ひのき)、欅(けやき)、杉などの木材でつくった小引出しが幾つもつき、絎(く)け台もついたもので、嫁入りに新調して生涯用いるものであった。

裁縫用具(さいほうようぐ)

衣服類の製作や繕いに必要な用具のことで、採寸、印つけ、裁断、縫製、仕上げの各工程繕にそれぞれ必要なものがある。和裁では縫い針、待ち針、指ぬき、糸、糸切り鋏(ばさみ)、へら、チョーク、物差し、巻き尺、裁ち鋏、へら台、鏝(こて)またはアイロン、鏝板またはアイロン台、絎(く)け台または懸張器(かけはりき)などである。

幸菱(さいわいびし)

有職文様の一つ。単(ひとえ)などに用いる。大小の花菱を組み合わせて、さらに小花菱をはさんで互目(ぐのめ)に割りつけたもの。各花菱の先端が出あうところから<先合い菱>が語源という。鎌倉時代初期の鶴岡八幡宮伝来古神宝に含まれる袿(うちき)の裏に、蝶や鳳凰(ほうおう)による変化に富んだ同文がみられ、室町時代初期、熊野速玉(はやたま)大社伝来古神宝類では、ほぼ今日みる形式が完成した。
幸菱(さいわいびし)画像

早乙女姿(さおとめすがた)

田植え用の装い。手ぬぐいの上に笠をかぶり長着に帯と襷、腰巻、手甲といった姿で前掛けを締める。

逆生地(さかきじ)

元来、追い裁ちにして一定方向を向くべき生地が、天地反対になること。又は反対になっている生地。

佐賀錦(さがにしき)

江戸時代に佐賀藩で織られていた、手織りの錦織。

相良繍い(さがらぬい)

日本刺繍(ししゅう)で、布の表面に小さな結び玉を作り、それで模様を表す技法。

下り(さがり)

歌舞伎衣装で褌の前に垂らした布をいい、股間を覆うもの。
役によって色、柄が違う。

裂織り(さきおり)

古い織物を細く割き、緯糸に使って製織した織物。厚手で丈夫なため、仕事着などに用いられた。

先染め(さきぞめ)

織物を織る前に原料糸を、精錬・染色してから織ること。あるいは、その織物のこと。

先練り(さきねり)

織物にする前の生糸の状態で、不純物であるセリシンなどを取り除く精練の作業をすること。

座繰り(ざぐり)

繭から生糸をとる場合、機械を用いずに手で糸を引き出し、座繰り機(糸を巻きつける道具)に巻きつける方法で糸をつくること。

提げ帯(さげおび)

近世の上流階級女子の夏用の帯。帷子(かたびら)の上に締め、腰巻きを巻いた。

ささげ(ささげ)

きものの部分名称。歌舞伎の禿の衣装などに見られる、子供のきものの袖口に垂らしてつける五色の紐。形がささげ豆に似ていることからの名称。

刺し子(さしこ)

衣服やふきん、雑巾(ぞうきん)などの補強、保温を兼ねて、装飾的に縫う手芸。おもにランニング・ステッチ(ぐし縫い)による直線を水平、垂直、斜めに組み合わせて、多様な模様を構成する。西洋のキルティングに通じる。奈良時代より存在し、おもに庶民の乏しい布地の利用法として発達した。また江戸時代の火事羽織、現代の柔道着や剣道着にもみられる一方、純粋に装飾として和服、帯地にも用いられる。

刺繍(さしぬい)

日本刺繍(にほんししゅう)で、模様の輪郭の刺し目はそろえ、中は針目をそろえないで長短交互に刺し埋める刺し方。

差分け中形(さしわけちゅうがた)

注染(ちゅうせん)の一つで、子供用の浴衣や手拭いなどに模様を複数の色をつけて部分的に色を差し分けて染めること、およびその製品。

裂織(さっこり)

農村の仕事着用の布、およびその製法で、仕事着の名称。

薩摩絣(さつまがすり)

綿織物の一つ。かつては琉球(りゅうきゅう)絣のこともいった。元文年間(1736〜40)琉球絣にならって薩摩で織り出したのがはじめとされているが、その前後、琉球は薩摩藩の支配下にあり、琉球の産物は薩摩を経由したので、琉球絣も薩摩の名称がつけられていた。現在は宮崎県都城付近で生産されている。細番手の紺木綿、縦緯絣(たてよこがすり)で紺絣のうち最高級のものである。よって、とくに紺薩摩とよぶ場合がある。

薩摩上布(さつまじょうふ)

宮古上布のことである。宮古上布と産地名でよばれるようになったのは第二次大戦後になってからである。それまでは藩政時代、琉球は薩摩の支配下にあり、琉球の織物は薩摩を経由したので、その名称がそのまま戦前まで続いていたのであった。

サの字絣(サのじがすり)

絣柄の一つ。※十字絣が変化したもので片仮名のサの字に似ているので、この名がある。
サの字絣(サのじがすり)画像

鮫小紋(さめこもん)

江戸小紋柄の一つで、鮫のうろこのように、いちめん小さな点で染め抜きした小紋。

紗綾形(さやがた)

多く織物の、紗綾や、綸子(りんず)に織り出される文様で、本来、雷文(らいもん)つなぎとか、卍(まんじ)崩しとよぶもの。近世初頭、中国より舶載以来、紗綾の文様として一般になじんだため、この名がある。
紗綾形(さやがた)画像

更紗(さらさ)

南蛮から渡来した模様染めの綿布で、草花模様や幾何学模様を、総柄で捺染したものの総称。

晒(さらし)

綿、麻の糸や織物を純白にする工程、およびその製品をいう。

猿股(さるまた)

明治時代中期以降から用いられた男の下ばき

斬切(ざんぎり)

男性の髪形の一つ。丁髷を切り落とした散し髪をいう。

算崩し縞(さんくずしじま)

縞柄の一種。形状による呼称。崩し縞ともいう。算木(計算用具で、四角い棒状のもの)を組み合わせたように、筋を縦緯(たてよこ)に石畳状にしたもの。筋の数により、二崩し、三崩し、四崩しという。
算崩し縞(さんくずしじま)画像

三尺(さんじゃく)

男帯の一つ。古く三尺の手拭を用いたことからその名がある。

三分紐(さんぶひも)

幅が三分(約九ミリ)の平組の紐で、帯留を使う時に帯留の裏に通し、帯留として用いる。結び目や紐の端は、結んでから後ろに回してお太鼓などの帯結びの中に処理し、見えないようにする。帯留の紐は、戦前には細い二分紐もあり、現在では幅一センチ以上の通常の帯留を用いる場合もあるが、この三分紐が一般的である。帯留との配色、調和を考えることが大切。


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